2022.2.5 日本橋から新世界へ 昭和レトロなジャンジャン横丁

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気がつけば2月。

この時期になれば祖母が必ず言うフレーズがある。一月は行く。二月は逃げる。三月は去る。

新年明けての3ヶ月はあっという間というのを頭韻法を用いて表現したものらしい。私は祖母からしか聞いたことがないがどれくらいメジャーなものなのだろうか。今度友人に聞いてみよう。

そろそろ梅が咲き始める頃だが、梅見をするにはいささか寒すぎる。風が出ていて体感4割は寒く感じる。今年の冬は久しぶりに冬らしく冷えているのではなかろうか。下手に暖かいと異常気象だと騒ぐ人がたくさん出てきて気持ちがザワザワするので寒い方が良い。皆等しく凍え縮こまるか、こたつで丸くなるのが平和だ。

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出発は日本橋駅。今日は新世界まで歩く。

日本橋駅は近鉄線と大阪メトロの両方の駅があるが、近鉄線の方がメトロよりも地下にあるという初見さんには優しくない構造をしているのが特徴。大阪にあるのが「にっぽんばし」で東京にあるのが「にほんばし」です。中高の仲間内では「ぽんばし」って呼んで遊びに出かけていました。そういえば大阪メトロって呼称にも少しなれた気がする。

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絶妙にごみごみした街並みに似合う味園ユニバース、少し歩けば見える千日前通りのアーケード。お昼に歩くとそこまででもないが繁華街らしい繁華街。真夏の明け方の方が一番らしさを感じる気もするが。

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この日一緒に歩いてくれた友人が入りたいと言ったので沖縄雑貨店と漢方薬局が一緒になったお店にぶらり立ち寄る。一人では絶対入らないだろうお店なので連れ合いがいると変化が生まれてとても良い。猫ちゃんのいる可愛らしいお店でした。

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なんばグランド花月前から道具屋筋を通る。業務用の金物、陶器が所狭しと並ぶ商店街はいつ来ても飽きない。ホームセンターとかで数時間潰せる質の人は某夢の国くらいのテーマパークだと思ってる。朝ドラで話題の回転焼き(今川焼、大判焼き、太鼓焼き、御座候、お焼き、、、)の鉄板なども売ってます。呼称漏れがあっても怒らないで。個人的には回転焼きって呼んでいる。

こういう職人さんの道具を取り扱ってる商店は来店予約の必要なところもあるそうですが、道具屋筋は比較的オープンで冷やかしの私には嬉しい限り。別の地域でそういったお店に何も知らずに入ったのち、店主に怒られた経験があるので尚更。あれは怖かった。

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ゆっくり歩いても30分と経たずに恵比寿交差点に到着。ビルにかけられた時計は随分前に止まっているようだ。

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お世辞にも賑やかとは言えない商店街の向こうに通天閣。近くに寄った方が迫力があって良い。大阪に住んでいる人も割と行ったことがない人も多いのではないだろうか。よく聞く話ではあるだろうが通天閣は大きくない。近場にあるハルカスとも比較されがちだが、比ぶべくもない。建っている場所自体に高低差があるのだから尚更である。他県から来られる方々はがっかりしないよう気をつけてほしい。

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いろんなお店がひしめき合っている街並みがこの辺りの魅力ではあると思う。昭和から平成初期くらいの空気感を味わうならベストか。新世界近辺はなんとなく治安の悪いイメージを持ってはいたが、よくよく考えてみればそれほどよく知らない。私にとっては小学生の頃からスパワールドに遊びに来ていたのでそちらのイメージの方が強い。あまり偏見だけでモノを語らないようにしなければね。

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長年この体勢を維持し続けている彼はヘルニアを患っているに違いない。

そして、お目当てのジャンジャン横丁に到着。

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最先端の遊びがここにはある。胸躍るテーマパークだ。

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囲碁と将棋ができるお店にはたくさんの先輩方が腰を据えている。ここも分煙の波に追いやられてか、煙草は店を出た所でしか吸えない様子。指す手を止めて一服を終えた二人が中へと戻っていく。

この短いアーケードの下は数十年前にタイムスリップしたかのようだ。とはいえ自分が生まれ頃のことだ。それほどの時間の進みに実感が湧かないのが、素直に懐かしいと言っても良いのかもしれない。

人間、物心がついて価値観が形成されるのが思春期ごろなので生まれた頃と実際の懐かしさを感じる年代にはズレがあるのだろうな。私の生まれが平成の始めなのでレトロだなんだと話し出すと尚更ややこしい。

やはりノスタルジーを感じる風景は、はじめから失われている空想上の故郷なのだろう。

少し天王寺の方へ登る。ちょうど先週と同じ場所だ。今回はほとんどの施設が空いているので、慶沢園に入ってみることにする。入場料は百五十円也。

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都会の中の小さな箱庭。小さな滝もあるが私は見逃してしまった。近くは通ったはずだが「滝」をイメージしているとわからないかもしれない。私はわからなかった。東家にはベンチがあってちょっと休憩するにはぴったり。来る人が餌をくれるのか窓から顔を出せば鯉(ふなかもしれない)が数匹パクパクと口を広げる。自分で起こした泡を餌と勘違いして暴れ回る姿は少し滑稽だ。

トイレが綺麗なのはとても良いポイント。反面カラスがとても多くて鳴き声がうるさかったのはちょっとマイナスポイント。写真には映らないが糞に塗れた所も多かったのでちょっとちょっと。悪いところではない。

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一通り歩き終わって先週と同じ時計。午後4時7分。先週よりも晴れているか。今日はここまで。

おまけ

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ハルカスの隙間。

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ゴディバのやつ。うま。

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先週と同じ場所から。前回35mm固定で撮ってみたけど今回は23mmで撮ってみた。23mmの方が性に合ってる気がする。

やはり自分の視界を記録して収めておきたいと言うところが出発点なので、フルサイズ換算35mmになるAPS-C23mmがしっくりくる。ちょっとクロップすることを考えるとなんならもう少し広角でもいいのかもしれない。でもレンズ欲しさがすごいのでFUJIFILM 単焦点広角レンズ XF23mmF2 R WRあたり中古で買おうかと思う。