2022.1.15 城北公園通駅から淀川沿いを梅田まで

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遠くへ行きたいとは言うものの、行ってみればそこにはその土地の人々の暮らしがあり、日常がある。

地元といいつつ大阪でさえ行ったことのない場所だらけだ。いつもと違う駅で降りて、いつも行く場所へ行ってみるのも面白そうだと思い立ち、おおさか東線は城北公園通駅から淀川沿を歩き、梅田の方へ向かってみることにした。

駅を降りて北の方へ向かえば河川敷に着くだろうとの甘い目算を持ちつつ大きな道路沿に進む。

大きな交差点の向こうに小さなアーケードが見える。日焼けして朱色になった下地に白で赤三商栄街の文字。

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ちらほらと喫茶店や雑貨屋が並ぶがシャッターが目立つのは今の時代どこもそうなのだろう。祖母の家の近くの商店街を思い出す懐かしい道並みだ。向かいの店の顔がよく見えるだろうちょうど良い道幅は親しみを感じる。

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商店街を抜けて住宅街の向こうに小さく見える神社が気になりそちらへ向かう。細い路地がいろいろな方向から交差し、コンクリートから無造作に生える灯籠や鳥居からこの神社が昔からこの土地にあることが容易に想像できる。

後ろから聞こえるエンジン音を気にして傍に避けると徐行とは言えない速度でバンが鳥居を器用に潜って行った。なかなかのドライブテクではないか。マリオカートなら加速のオプションがあったろうに。

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幸いにも神社の裏が淀川の河川敷だった。大きな川沿いは久しぶりに来てみたがこんなにも見晴らしが良かったか。とても気持ちがいい。遠くに見える橋は菅原城北大橋というそう。

橋の袂には城北公園というちょうど良い大きさの公園がある。きれいに整備された公園は近隣住民の憩いの場であろう。

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真ん中にある大きな池は水鳥たちにとっても落ち着ける場所なのだろう。人馴れしているのか近くによっても逃げるそぶりを見せない。

公園の散策もそこそこに川沿いに来た道を戻る。目指すは梅田の方。

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なぜ人はおもむろに球体を置きたがるのか。

河川敷には釣りをする人、凧揚げをする人、サッカーやラグビー、テニスをする人、ランニングする人、奇声を上げながら自転車を漕ぐ人、私のように黙って散歩する人、探検する子供たち、多種多様な人たちが思い思いの時間を過ごしている。

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途中、与謝蕪村生誕の地を見つけた。そういえば駅にも蕪村口なる出口を見かけた。大阪の人だったことも知らなかったのでこれからはご近所さんらしく親しみを込めて呼ぼうと思う。

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かと思えば妙にレトロフューチャーな建造物にぶち当たる。ドラえもんの宇宙が題材の映画とかに出てきそうなフォルムの堰だな。変な形だ。そんな感想を抱きつつ周りを歩けば昔使われていた堰の跡がしっかり残されていた。

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水門といえばこういう形を思い浮かべてしまうが、今ではもっともっと進化してああいった謎の形が主流なのだろうか。自分の知識やイメージがいかにアップデートされていないのかバレてしまうな。

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梅田に向かうべく河川敷とはここでお別れだ。靴裏の触感は土と草のザラザラしたものから反発係数の高いしっかりしたものへと変わる。

できるだけ路地を通りながら脳内地図の方向を頼りになんとなく歩く。お昼過ぎに歩き始めたというのにもう少しで日暮れか。

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キリンさんが好きです。

ようやっと梅田に到着。時刻は17時15分。

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写真を撮るために立ち止まったり、考えに耽ったり。歩きづめではなかったものの、長く外にいたものだ。足の裏が鈍く痺れる。

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梅の町らしさが出るにはもう少し時間が必要か。まだ空の灯りが強い。

買う必要のない家電を一通り眺めてから帰路に着いた。次はどこへ行こうか。