ボヘミアの地にて

注意:日食なつこドリップ・アンチ・フリーズツアーのネタバレを大いに含みます。ツアーに参加予定でセトリなど気にされる方はブラウザバックをお願いします。

とても良い日だった。

cafe bohemia心斎橋にて、日食なつこさんのアルバムリリースツアー、ドリップ・アンチ・フリーズに行ってきた。

店内は色とりどりのランプがたわわに実っていて、少し薄暗く、異国情緒漂う雰囲気。

あとから調べるとトルコランプというらしい。

仕事が終わって急いできたが、会場に着いてみれば開演10分前。準備された軽食を口に運ぶ間もなく日食さんが袖から顔を出した。

日が暮れて開け放った窓の外、空気が表情を変える

思いがけない曲から始まり、一気に夏の終わりを感じる。そういえば9月ももう折り返しか。

曲順はうまく思い出せないのだけれど、一部始終、雰囲気が全て繋がっているような一体感のある選曲だった。

ただ、一番の収穫はMisfireがついに聴けてしまったこと。アンチフリーズのリリースツアーだと言うのにそこが一番なのかと言われるとぐうの音も出ないのだが、一つ目標を達成してしまった気分。念願叶って嬉しい限り。

一つ前の曲は峰。これもたいへんに好きな曲で、今回聴けて感無量だったのですが、曲終わりMCにて「高い峰に登ると酸素が足りず、シガーに火をつけようにもマッチやライターもうまく点かない。不発というタイトルの曲があります…」と話された瞬間に、私の心は峰の穂先を飛び越え、星空の上へと投げ上げられました。

ああ、叫びさえ出来損ない。

無力感を献身性で解消するのはあまりよくないとは思うが、それが悪あがきなら得るものもあろうか。

久しぶりにものを書いて、感情にアクセルがかかっているのを実感している。

しかし、感情に流されず、極めて冷静に、あの空間を描写したい。そう思えるような貴重な時間だった。

初めに飾りのランプの話をしましたが、私の第一印象は色とりどりに実った果実。

日食さんは途中MCにて「きらきらして宇宙みたい」との評。確かに。やはり日食さんはずいぶん前から宙の上にいるようだ。

私事ですが、最近引っ越しを済ませました。諸々の事情があり実家に戻ることに。

荷物もそんなに多くなかったので、父の車を借りて少しずつ運びました。

ちょうどアンチフリーズのリリース後でしたのでHIKKOSHIをリピートしながらの作業でしたが、前向きな気持ちになれてとてもよかった。

そんな思い入れのできた曲を聴けたのもまたよかった。

未発表曲のお話も聞けました。

日食さんが山奥に引っ越される前に、首都高をひとりドライブするという難行にチャレンジされたそうです。

その時の経験をもとに曲ができたそうなのでいずれ聴ける日が楽しみです。

私は首都高をドライブしたことはないのですが、聞くところによるとずいぶん危険なところらしいですね。デンジャラスな曲になりそうな予感?

私は一番後ろの席でした。それでも数メートルの近さで演奏する様子、歌う表情までよく見えました。

また、会場は半面が鏡張りになっていて、そちらの反射でステージを見ると鏡写しの別アングルが楽しめて2度美味しかったです。箱庭や夜行など曲によっては異界感があって面白かった。

99鬼夜行はタイトルコールがイントロの途中に突然差し込まれてドキりとした。首を掴まれて無理やり振り向かされたような気分だった。

2列目壁はしの彼は何か楽器をしているのだろうか。リズムの取り方が慣れてる感じだった。隣の女性はとても思いのこもった拍手をする方だったな。

裏テーマは所属事務所の応援、ありがとうを伝えるツアーなのだそうです。

私も便乗して感謝を伝えましょう。いつもありがとうございます。サバサンド食べ損なったし、今度また行きますね。

ホームページでメニューを見るととても多国籍な料理がたくさん。何度も楽しめそう。

まだまだツアーは始まったばかり。遠征は今のところ出来そうにないけれど、とりあえずは来週の梅田を楽しみにしよう。

あわよくば千秋楽は行きたい。