こんにちは、ハクロです。
久しぶりに七色シンフォニーを聞いていて、改めて歌詞を見て気になったことがあったのでまとめます。
気になった部分は最後のサビ前の歌詞。
そうまるでチャイコフスキー 勇気に満ちた音をくれるんだ
七色シンフォニー
コアラモード.『七色シンフォニー』より
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ここで、思った疑問が「チャイコフスキーってそんな勇気くれる曲あったっけ?」ということ。
てことは、作中のエピソードと結びつけて見ましょうということです。
区切りがいいので内容はアニメ準拠で紹介します。
ネタバレこみこみなのでご了承ください。
目次
作中でのチャイコフスキーの楽曲
作中で登場するチャイコフスキー楽曲は、「”眠れる森の美女”よりワルツ」です。
チャイコフスキー:“眠りの森の美女”より「ワルツ」(ピアノ連弾版)
四月は君の嘘 僕と君との音楽帳『四月は君の嘘 僕と君との音楽帳』より
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チャイコフスキーはバレエ音楽で有名で、作中でも登場した”眠れる森の美女”、”白鳥の湖”、”くるみ割り人形”は3大バレエ曲とも呼ばれているそうです。
流れるのはクライマックスへと向かう18話で、主人公の有馬公生が相座凪と二人で連弾します。
個人的にもこの前後のエピソードは大好きです。
話もいろんな登場人物にとっての転換点となるので、後半の山の始まりあたりではないでしょうか。
勇気をもらったのはヒロインの宮園かをり
ヒロインの宮園かをりは、病名は言及されていませんが、重病を患い余命わずか。
中盤以降は病状が悪化し、音楽をあきらめ、主人公に心中を持ちかけるほどに人生に絶望しています。
主人公の有馬公生は逆に、母を亡くしたのをきっかけに長い間ピアノが弾けなかったところ、ヒロインのおかげで気持ちを新たに自分の道を歩もうとしていました。
公生は、自分にピアノを弾くきっかけをくれたかをりの不甲斐ない姿に失望しながらも、一発ぶちかましてやろうと相座凪との連弾を聴かせます。
これを機に、かをりは治る可能性は低くとも手術を受ける決心をし、リハビリに励むようになります。もう一度公正と舞台に立つために。
このようにかをりは公正から勇気をもらったと言えるでしょう。
歌詞のなかの「君」はチャイコフスキー、魔法使いの様、勇気をくれる、というのはこのあたりとリンクしているのではないでしょうか。
改めて本編の18話以降を見直しましたが、やっぱりじーんと来ますね。
勇気をもらったのは、かをり以外にもいる
他にも勇気をもらったのは相座兄妹。
「”眠れる森の美女”よりワルツ」にて、公正と一緒に連弾をする相座凪は、公正をライバル視する相座武士の妹です。
相座武士は幼い頃に一度も勝てなかった公正に憧れていましたが、勝てないまま公正はピアノを辞めてしまいました。
幼い頃の公正は「ヒューマンメトロノーム」と揶揄されるほど、楽譜通りの完璧な演奏をし、武士はそんな公正をロボットのようだと背中を追いかけていました。
そんな公正がコンクールに復帰した姿が以前の姿とかけ離れていたため、それまで自分の目指していたものがなんだったのかと悩むようになります。
妹である凪は、憧れの兄のそんな姿を見たくないと憤り、原因である公正に近づきます。
凪は公正に師事し、共に過ごすうちに自分の音楽に対する姿勢にも苦悩し始めます。
しかし、公正がかをりに対して向き合う姿勢を自分に重ね、自分自身と向き合い、音楽と向き合い、兄と向き合います。
武士はそんな公正と凪の演奏を聴き、勝手に期待して勝手に失望した自分の不甲斐なさに気づき、コンクールに挑む決心をします。
凪も、学祭へと挑む過程に憧れるだけの自分と決別します。
そんな二人も、勇気をもらったと言えるでしょうね。
まとめ
アニメを見たのはずいぶん前ですが、歌詞をきっかけにアニメを見直すとまた違った部分に注目できていいですね。
これを書きながら流しているのですが、執筆がはかどらないはかどらない。笑
七色シンフォニーの歌詞には「君」と「僕」が出てきます。
何も気にせずに聞いていると、ふつうに「僕」が公正かな?くらいに思っていましたが、どちらかというとかをり目線で「君」が公正でも通じるなと思いました。
間を開けて、ふとした時に気づけるものもあるのですね。
それでは〜
引用元