名古屋に行ってきました。昔、なんばウォークに複製原画が飾ってあったときに一目惚れしたイレーヌ嬢に会いに。
目次
ほら、やっぱりかわいい、イレーヌ嬢
お目当てだったイレーヌ嬢の肖像画です。
作品名は「Portrait d’Irène Cahen d’Anvers」。俗に「可愛いイレーヌ」とも呼ばれます。
ルノアールの描いた肖像画のなかでも、特に有名な作品だそうです。
今回日本で開催されているビュールレ・コレクションでも目玉になっています。
キャッチコピーは「絵画史上、最強の美少女」。(美少女と書いてセンターと読む)
正直このコピーは軽くないか?と思いましたが、事実なので目をつぶりましょう。笑
彼女の名前について
日本語の表記だと「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢」となります。
「ダンヴェール」の部分ですが、フランス語表記だと「d’Anvers」です。「d’」は「〜の」、「Anvers」は「アンヴェルス(地名)」で、「d’Anvers」で「アンヴェルス出身の」となります。
まとめると「アンヴェルス出身、カーンさん家のイレーヌちゃん」となります。
アンヴェルスはアントウェルペン(オランダ語表記)、アントワープ(英語表記)とも書かれるベルギーの都市です。
ベルギーはほとんどの人はフラマン語(ベルギーなまりのオランダ語)が公用語ですが、フランス語やその他方言も使われているらしく、日本語で表記しようとすると、表記揺れがすごくてややこしいです。(現地の人は意思疎通大丈夫なのだろうか?)
ただ、ルノアールがフランスの人で、カーン・ダンヴェール家もユダヤ系フランス人の家系だそうです。
名前の「イレーヌ」はフランス語読みだと「アイリーン」になりますが、彼女がどう呼ばれていたのかとても気になるところです。
カーン・ダンヴェール家について
すこし触れましたが、カーン・ダンヴェール家はユダヤ系の銀行家、資産家です。
シャンゼリゼ通りに城を持っていたり、アートの収集家だったりする名家で、ルノワール以外にもレオン・ボナやカロリュス・デュランにも肖像画を依頼していたそうです。
イレーヌ嬢の父はルイ・カーン・ダンヴェール伯爵という方で、1870年代末のパリ証券取引所の主要資産家の一人だったそうです。
イレーヌ嬢は5人兄妹の長女で、上から2番めだったそうです。
ルノアールは彼女の妹二人の肖像も描いており、現在はブラジルのサンパウロ美術館に展示されているそうです。
絵の行方
彼女がユダヤ系ということもあり2次大戦中にはナチスに没収されていたそうです。
戦後本人に返還されたのち、競売にかけられ、現在はビュールレ・コレクションに収められているそうです。
日本での開催は、9/24まで開催しているので、ぜひ行ってみてください。
こういった企画展は、しょっちゅうあるものではないので、この機会を逃さないように。
感想まとめ
念願かなって実物をみることができて、満足です。
「やっぱりかわいかった」が全てなのですが、100年も前の絵に現代の人が心惹かれること自体にロマンを感じます。
今の時代、絵を見るだけならネットで画像検索をかければいくらでも見れますが、実物を見ることで、自分の体験として残すことも大事だと思います。
他にもたくさんの絵あってとても楽しめてよかったです。
こうやって記事を書くためにいろいろ調べるきっかけにもなり、良かったです。
調べるにあたっては外国語のページはネット翻訳をつかいましたので、間違いなどあれば訂正しますが、大目にみてやってください。
それではー
参考
Famille Cahen d’Anvers-wikipedia